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vol.6 山田浩太郎さん (じわもんライフ事務局スタッフ) その1

Oi-pan interview パン好きの「なんでパン?」をうかがいます。

●山田浩太郎(やまだこうたろう)さんのプロフィール
石川県野々市町出身・在住。両親、祖母と実家住まい。
石川工業高等専門学校機械科卒業後、
埼玉県でバイク設計のエンジニアとして2年勤務。
2009年に農業直売所を志し、
埼玉の農業直売所で研修をかねて1年間働く。
2010年には地元にUターンし、
石川県公認・農業応援団づくり事業「じわもんライフ」のスタッフとなる。
日本野菜ソムリエ協会「ュニア野菜ソムリエ」取得。
現在は、若手農家で運営する「農業青年会議」事務局長も務め、
休日には仲間たちと畑で汗を流す日々。
趣味は畑、じわもん(地元の農産物)で作る料理作り。
ブログ:「どーも、山田です!」

 

「こんな若者、出合ったこない!」
山田さんを知ったばかりの人は驚きます。
とにかくポジティブで、そのうえビックマウス(?)。
でも誠実で礼儀正しく、料理好き。
なによりその「石川の農業を盛り上げたい!」という
熱き思いにひきこまれてしまいます。
農業は、これからの日本を支える大事な産業です。
農業が衰退してしまったら、パンだっておちおち楽しめません。
パン好きの方も、山田さんのお話に耳を傾けてみてください。
今回は、パンの話よりもそちらのほうが多いかも。



その1

直売所を作りたい

―    山田さんはもともとバイクのエンジニアだったんですよね。
どうして農業にこんなに深く関わるようになったんですか?

山田・・・エンジニアとして埼玉にいた時、スーパーで買う野菜がおいしくないことに、ふと気づいたんです。石川の実家では、祖母が家庭菜園で作る新鮮な野菜を食べてましたからね。
「こんなおいしくない野菜を食べてたら、将来子どもたちはきっと野菜嫌いになってしまう。
だったら自分でおいしいい野菜を売る直売所をやりたい」と突然思い立ったんです。

―    他県で一人暮らしをしてはじめて、自分のこれまでの食生活の豊かさに気づいたんですね。

山田・・・そうなんです。実家では祖母が作るトマト、ナス、キュウリ、ほうれん草、父が山から採ってくる山菜など、豊富に食べてましたから。

―    でも、安定した会社員を辞めて直売所で働き始めたというのは、すごい行動力ですね!

山田・・・「これは」と思った直売所に、何度も直談判に行って、「研修という形でいいなら」と働かせてもらいました。この直売所での経験は、とってもいい勉強になりましたね。社長さんは元八百屋だったので、野菜についても目が肥えてましたし、仕入れも上手な方でした。僕も市場の仕入れによく通わせてもらって、場の雰囲気や働く人の様子もつぶさに観察できました。さらに、直売所に出入りする生産者の方とも仲良くなって、農産物のことを教えていただいり、畑に手伝いに行ったりもしてました。

―    すごい積極的 8-O

山田・・・社長さんはとても理解ある方でしたし、東京で開催している全国的な農業イベントにもよく参加させてもらいましたよ。休日には、埼玉、千葉、群馬、茨城、長野といろんな直売所を見て回っていました。

―    働いていた直売所はどんなところだったんですか?

山田・・・社員1人・パート10人の民間経営の直売所です。店舗はそれほど大きくないんですが、効率よく利益をあげる工夫をいろいろとしてましたね。面積単位の売上は、かなり高かったですよ。野菜の並べ方、ポップの書き方、試食の置き方、お客さんへの声かけなど、すべてが勉強になりました。

埼玉県で1年間研修した直売所

―    そうした工夫で全然違うんですよね。いいポップがあったり、野菜について詳しく説明してくれたりすると、つい買っちゃう…

山田・・・そうなんですよ。

―    それにしても「1年間の研修が目的です」と言って、よく働かせてもらえましたね。

山田・・・ええ、とてもよくしていただいて。研修と言いながらお給料ももらって、いろんなことを経験させていただきましたね。パートさんが30~60代の全員女性の方でしたから、人づきあいの面でも鍛えられました。何かお願いする時の頼み方とか、いろいろと気配りも学びました。

―    25歳とは思えない心配りは、そこで学んだのね。

山田・・・途中入社で、しかも研修でという微妙な立場だったので、周囲の人も戸惑ったと思うんです。
でも僕自身は「ちゃんとした仕事で僕という人間を見せていけばいい」と考えていました。その上で「ふつうのことをどれだけ誠意を持ってできるか」を課題にして、全力で取り組むようにしていったんです。
また仕事以外の面でも、仲良くなった若手農家さんたちと農業イベントのプロデュースもしてました。
栄養士専門学校の学生さんと一緒になっての農家巡りバスツアーや、その学生さんたちと地元農産物で考案したスイーツを文化祭で販売したり。どちらもすごく面白かったですよ。

―    1年間のこととは思えないぐらい、充実した日々だったんですね!
そしてこちらに戻ってきてからもいろいろと。

山田・・・Uターンしてからの目標は「1年でベース作り、2~3年で直売所オープン」の予定でした。ですから、帰ってきてすぐに、農業関係者の方々が集まる場ならどこにでも顔を出して、どんどん人の輪を広げていきましたね。
ほかにも友人と畑を借りて、畑作り&BBQの交流会をやったりしてます。農産物はさつまいも、じゃがいも、大豆などを作ってます。最初5人ぐらいだったんですが、今では友が友を呼んで全部で30人ぐらいの規模に。Tシャツも作ってますよ。

友人たちと作る畑

―    広がる農業の輪!ですね。

山田・・・この集まりのテーマは「遊び感覚で農業をやろう!」なんです。ボウリングやカラオケ感覚で、農業をやりたいなと思って。というのも、小学校の頃のさつまいも作りがすごく楽しい思い出になってて、あの楽しさをみんなで再現したかったんですよね。

―    山田さんのまわりでは「農業」が人を呼んで、つなげるキーワードになってるんだ。私にとっての「パン」みたい :-D

山田・・・畑がきっかけになって結婚した人もいますよ!

―    「畑で婚活」ね。土にふれ、おいしい空気の中でともに汗を流すと、心も解放されるもんね。
農業っていろんな可能性をもってますよね。
それにしても、石川県の農業応援団を推進する「じわもんライフ」のお仕事は、
まさに山田さんにぴったりですよね!

山田・・・「こんなに自分がやりたいことと共通している事業があるなんて!」と驚きました。
ぜひやりたいと思いましたね。

―    そして見事に採用されて、じわもんライフ漬けの日々が始まった山田さん。
このあたりで、そろそろパンの話をしますか?

山田・・・あ、はい、すいません。じわもんの話を始めると止まらなくなって。パンの話しましょ(笑)

 

(つぎに続きます!)