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vol.9 小寺美希さん (「CAFE DUMBO」)その1

Oi-pan interviewパン好きの「なんでパン?」をうかがいます。

 ●こでらみきさんのプロフィール
石川県小松市出身・金沢市在住。32才。高校在学中にアメリカに長期留学。
高校卒業後、ニューヨーク・ブルックリンのアートスクール「Pratt Institute」で、グラフィックデザインを2年余り学ぶ。
日本では服部栄養専門学校・夜間部のパティシエ・ブランジェコースを修了。その後、昼は「NTTインターコミュニケーション・センター」メディアアートの広報アシスタントとして働きながら、夜は「ブランジェリー ブルディガラ」や「スープストックト−キョー」で働く。その間、武蔵野美術大学通信講座のコミュニケーションデザインコースで2年学ぶ。
結婚・出産を機に地元へ。2011年11月、ご主人とともに金沢市香林坊せせらぎ通りに「CAFE DUMBO」オープン。


10数年前、ニューヨークでアートを志した女の子が、
日本に戻って結婚し母になり、ご夫婦でカフェを始めました。
お店に並ぶのは、カップケーキ、スコーン、ブラウニーetc・・・
留学中の記憶をたどりながら、
今のアメリカのスイーツの潮流も取り入れたお菓子には、
小寺さんのニューヨークへの愛情と憧憬が、ぎっしり詰め込まれています。
大好きなアートとスイーツをどちらもあきらめず、
たどりついた彼女の集大成は?


その1

アートの夢半ばで帰国

―    どうして留学先にニューヨークを選んだんですか?

小寺・・・高校の時に交換留学した場所がニュージャージーという、ニューヨークへは車で1時間ぐらいのところでした。その時の先生に、「将来は美術方面に行きたい」と相談したところ、ニューヨークの「Pratt Institute」を薦めてくれたんです。
私はもともと映画のコンピュータグラフィックを勉強したかったんですが、当時、その学科は人気全盛期で「留学生は入れない」と言われてました。でも、先生に「グラフィックで入学して、途中から専攻を変える方法もある」とアドバイスされて、進路をそこに決めたんです。

 ―    美希さんは映画方面を志望してたんですね。

小寺・・・「トイ・ストーリー」を見て、PIXAR※に入りたいなと思ってました。「Pratt Institute」は映画業界に強力なパイプがあって就職しやすいし、失業しても熱心に探してくれる学校との評判でした。

※PIXAR とは、CGを駆使したアニメーション映画で知られるアメリカの映像制作会社。
代表作は『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』など。

  ―    なるほど、それは行きたくなるわ :-)  で、実際ニューヨークに住んでみて、どうでしたか?

小寺・・・日本の大学には行ってないので、はっきりとした違いはよくわからないんですが、あちらは結構、自己主張しなきゃいけなかったですね。私、日本にいる時は「なんでもいいです」「同じでいいです」とういう感じで、あまり自己主張する性格じゃなかったんですが、やってるうちにだんだん楽しくなっていって。自分には、こちらが合ってるなと思いましたね。自分の意見をバシバシ言えるのが。

―    はっきり言っても、変な空気にならないんですか?

小寺・・・全然! 授業では、名前を書いてない作品を並べて、一番好きな作品と嫌いな作品をあげて、その理由を説明したりすることもありました。

―    嫌いな作品に選ばれたりすると、傷つくことはなかったんですか?

小寺・・・たまにはそんなこともありました・・・でもそれより「あ、そういう考えもあるんだ」と視野が広がった面のほうが大きかったですね。日本人だとお世辞や遠慮、まわりの雰囲気に合わせて、思ってもいないことを言ったりするけど、そういうのはないんです。嫌いなら嫌い、好きは好きとすべて本音なんで、わかりやすい。それが心地よかったですね。仲良くても仲良くなくてもすべて本音。初対面でもです。

―    それはすっきりしてるかも。

小寺・・・でも、この学校、とても気に入ってたんですが、諸事情で1年半ほどしか通えず、卒業できなかったんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

―    確か9.11事件があった時期でしたよね。

小寺・・・ちょうど一時帰国してた時に事故があって、あっちに戻れなくなってしまって。

―    それは残念でしたね。その後はどうされてたんですか?

小寺・・・東京にいる友達に誘われるがまま、上京しました。やりたいことができなくなってしまって、やりたいこと探しみたいな時期でした。


(つぎに続きます!)